こちらは大刀洗レトロステーションに展示されている複座ジェット練習機、T-33に焦点を当てて撮影した一枚になります!📸✨
実は今回、撮影を行うにあたって大刀洗平和記念館の情報は事前に得ていたのですが、大刀洗レトロステーションのことについては全く知らなかったので、いざ大刀洗に向かうと戦闘機がズドンと鎮座する駅があって、これは流石に面食らいましたねぇ~……😂
そんな大刀洗の注目の的であるT-33でありますが、別名はシューティングスター、日本では広くサンサンとも呼ばれておりまして、開発、製造を行ったのはアメリカのロッキード・コーポレーション(現ロッキード・マーティン)であり、その構想は第二次世界大戦直後から生まれておりました。
第二次大戦後、戦闘機はそれまでプロペラ機などのレシプロエンジンを使用したレシプロ機が主流だったのですが、時代は変化し、レシプロエンジンから格段に高速化されたジェットエンジンが開発されて以降は、F-80系統などのジェット機が台頭するようになりました。
主力機がジェット機であるならば、その熟練度を積むための練習機もまたジェット機でなければ練習効率が悪いですよね?
ということで練習用のジェット機が開発されることとなったのですが、この練習機を開発するにあたって新たな試みが行われたのが複座でありまして、従来のF-80系統が一人乗りだったところを、今回は二人乗りのジェット機を作るというのが新たな挑戦となりました。
製作段階で幾度か改良され、試作機が初飛行に成功したのが1948年3月22日でありまして、その後間も無く米軍での正式採用が決定し、正式名称をT-33として運用されることとなったのでございます。
ちなみに日本で運用がされ始めたのは1954年でありまして、航空自衛隊発足と同時にアメリカから供与を受け、後1955年に川崎航空機(現川崎重工業)がロッキード・コーポレーションより正式ライセンスを習得すると、国内での製造も開始されました。
そしてT-33の最大の功績といえばやはり複座ジェット機の開発成功例が出たことにあり、緊急時の対応やマルチロールに長けた複座ジェット戦闘機は後継機である夜間戦闘機F-94や艦上練習機T-1にも受け継がれていきました。
長らく練習機として日本でも多くのパイロットを育ててきたT-33でしたが、機体の老朽化と1999年に起きた入間川墜落事故を皮切りに、2000年には全ての機体が除籍退役される運びとなりまして、その中で築城基地で退役した機体こそが、こちらの大刀洗レトロステーションに展示されているT-33なのでございます。
生産から半世紀近く現役でい続け、世界中のパイロットの育成の土台となったT-33……戦後の航空史には欠かせない名機と言っても過言ではないでしょう!👍✨
撮影地
使用機材
Camera: OM-5【OM SYSTEM】
Lens: LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH. H-X09【Panasonic】
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